もーちゃんの部屋

日本のアブナイ政治屋たちによる右傾化を憂える記事が多いけれど、本当はキリスト教信仰やBCL、昔習っていた電子オルガンにまつわる話などを書きたいと思っています。

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【転載】労働は商品ではない
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    JUGEMテーマ:人材派遣

    労働は商品ではない

    2008年09月17日(水)更新

    編集委員・竹信三恵子


     労働は身近な問題なのに、なぜか労働法はややこしい。本欄へのコメントでも、派遣社員は派遣先の指示を受けてはいけないかどうかでやりとりがあったが、これも労働法のややこしさゆえだろう。

     みなさんのご参考のため補足しておくと、正解は「派遣社員は派遣先の指示を受けてもいい」。指示を受けていいのが派遣社員、指示を受けてはいけないのは請負だ。

     派遣労働は労働力の提供が目的だから、派遣先に労働力を差し出してその指示で動くが、代わりに一定期間以上その職場で働いた人には、派遣先は自分の会社 が直接雇う、と申し込まなければならない。理由は、その会社に長く必要な人なら社員として処遇すべきであって、「派遣」と銘打てば会社の胸先三寸で使い捨 てができるようになれば、働き手は安心して働けず、家庭も子どもも持てなくなり、社会そのものが壊れるおそれがあるからだ。

     一方、請負は、下請企業などが仕事をもらってきて自社でこなすのが原則。だから、請負のはずの社員が出先企業の指示を受けるのはおかしい、ということになる。

     ところが、労働者派遣法で決められた直接雇用の義務を避け、いつでも派遣会社に「返品」できる「いいとこ取り」をしたい会社が、「この働き手は請負だか ら直接雇用は必要ない」とウソの契約を結び、実質はその社員を「指揮」して派遣として使おうとする。これが「偽装請負」だ。だから、派遣社員が指揮を受け たら違法、なのではなく、請負の形をとっている働き手を指揮して、事実上の派遣として使うことがいけないというわけだ。

     なぜこんなややこしい規定があるのか。

     それは、「労働は商品ではない」という原則があるからだ。「だけど、みんな労働を売って生きているじゃないか」とフツーの人は思う。労働法のややこしさ は、そこにあるのではないだろうか。「労働は商品ではない」の意味するところは、労働は売れる、だが、モノと同じような売り方をしてはいけない、と考えれ ばいいのかもしれない。

     会社がいらなくなったらいつでも社員をポイ捨てできる社会では、定住さえ難しくなり、子どもをつくったり、選挙で投票したりといった社会的な活動もでき なくなる(いまの製造業派遣にはこうした働かせ方がけっこうある)。子どもをつくれないということは、労働力の再生産ができないということだ。働き手のモ ノ扱いは、個々の会社の目先の都合では便利な場合もあるかもしれない。だが、長い目で見ると、社会、ひいては会社にとっても大きな不都合になってくる。こ れを防ぐ知恵として、「労働をモノのように扱ってはいけない」という原則が出てきた、ということではないだろうか。

     少し前まで、この原則は暗黙の了解だったような気がする。だが、このところ、こうした原則を改めて説明しなおさなければならない場合が増えている。

     ある経営側の弁護士に「やみくもな人件費の削減が日本の消費を抑えこみ、その結果、景気の本格的な回復が妨げられ、働き手の意欲も削がれている。最近は そうしたことを考えない経営者も目立つのでは」と言ったら、「経営者は苦労しているんだ。君にわかってたまるか」と、どなられてしまった。

     米国の大手証券、リーマン・ブラザーズまで破綻するような厳しい経済情勢のなかで、必死にならざるをえない気持ちはわかる。だが、やはり違うだろう、と も思う。人件費の抑制は、会社を持続させて働き手の雇用を確保することが本来の目的だったはず。払えない賃金を払って会社をつぶせ、と言っているのではな い。人件費削減の名の下に、病気になった働き手を使い捨てのようにクビにしたり、会社に長期間必要な働き手を、「派遣だから」と簡単に取り替えていったり するモノ扱いは、やめた方がいいということなのだ。

     あるアナリストから、70、80年代までの経営者は、利益の3分の1は株主に、3分の1は企業に、3分の1は働き手に、を心がけていたと聞いたことがあ る。だからこそ内需は拡大し、景気は悪くなっても持ち直したという。働き手の商品化を当然視する社会は、持続可能な社会ではない。それがわかってきたから こそ、ここ数年、韓国が非正規労働者を保護する法律をつくり、中国が長期雇用を促す法律をつくった。

     「きれいごと」といわれようと、この原則を何度も確認しなおさないと、社会は危ない。だれが一番効率的に人を使い捨てるかのグローバル競争から、だれが 一番持続可能な社会システムをつくれるかのグローバル競争に転換すること。そのためには、冷笑されようとも、どなられようとも、「きれいごと」をいい続け る強さと、しつこさが必要ではないか、と感じる日々だ。

    | もーちゃん | 「生活が第一」の国づくりを目指して | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
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