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『広島平和宣言』─動き出した“核廃絶への道”と、それを妨げる日本の官僚

JUGEMテーマ:反戦

また、8月6日が巡ってきた。

今年の『広島平和宣言』(全文)を以下に引用する。

 人類絶滅兵器・原子爆弾が広島市民の上に投下されてから64年、どんな言葉を使っても言い尽くせない被爆者の苦しみは今でも続いています。64年前の放射線が未(いま)だに身体を蝕(むしば)み、64年前の記憶が昨日のことのように蘇(よみがえ)り続けるからです。

  幸いなことに、被爆体験の重みは法的にも支えられています。原爆の人体への影響が未だに解明されていない事実を謙虚に受け止めた勇気ある司法判断がその好例です。日本国政府は、「黒い雨降雨地域」や海外の被爆者も含め高齢化した被爆者の実態に即した援護策を充実すると共に、今こそ省庁の壁を取り払い、「こんな思いを他の誰にもさせてはならぬ」という被爆者たちの悲願を実現するため、2020年までの核兵器廃絶運動の旗手として世界をリードすべきです。

  今年4月には米国のオバマ大統領がプラハで、「核兵器を使った唯一の国として」「核兵器のない世界」実現のために努力する「道義的責任」があることを明言しました。核兵器の廃絶は、被爆者のみならず世界の大多数の市民並びに国々の声であり、その声にオバマ大統領が耳を傾けたことは、「廃絶されることにしか意味のない核兵器」の位置付けを確固たるものにしました。

 それに応えて私たちには、オバマ大統領を支持し、核兵器廃絶のために活動する責任があります。この点を強調するため、世界の多数派である私たち自身を「オバマジョリティー」と呼び、力を合わせて2020年までに核兵器の廃絶を実現しようと世界に呼び掛けます。その思いは、世界的評価が益々(ますます)高まる日本国憲法に凝縮されています。

 全世界からの加盟都市が3000を超えた平和市長会議では、「2020ビジョン」を具体化した「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を、来年のNPT再検討会議で採択して貰(もら)うため全力疾走しています。採択後の筋書きは、核実験を強行した北朝鮮等、全(すべ)ての国における核兵器取得・配備の即時停止、核保有国・疑惑国等の首脳の被爆地訪問、国連軍縮特別総会の早期開催、2015年までの核兵器禁止条約締結を目指す交渉開始、そして、2020年までの全ての核兵器廃絶を想定しています。明日から長崎市で開かれる平和市長会議の総会で、さらに詳細な計画を策定します。

 2020年が大切なのは、一人でも多くの被爆者と共に核兵器の廃絶される日を迎えたいからですし、また私たちの世代が核兵器を廃絶しなければ、次の世代への最低限の責任さえ果たしたことにはならないからです。

 核兵器廃絶を視野に入れ積極的な活動を始めたグローバル・ゼロや核不拡散・核軍縮に関する国際委員会等、世界的影響力を持つ人々にも、2020年を目指す輪に加わって頂きたいと願っています。

  対人地雷の禁止、グラミン銀行による貧困からの解放、温暖化の防止等、大多数の世界市民の意思を尊重し市民の力で問題を解決する地球規模の民主主義が今、正に発芽しつつあります。その芽を伸ばし、さらに大きな問題を解決するためには、国連の中にこれら市民の声が直接届く仕組みを創(つく)る必要があります。例えば、これまで戦争等の大きな悲劇を体験してきた都市100、そして、人口の多い都市100、計200都市からなる国連の下院を創設し、現在の国連総会を上院とすることも一案です。

 被爆64周年の平和記念式典に当たり、私たちは原爆犠牲者の御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧(ささ)げ、長崎市と共に、また世界の多数派の市民そして国々と共に、核兵器のない世界実現のため渾身(こんしん)の力を振り絞ることをここに誓います。

 最後に、英語で世界に呼び掛けます。

We have the power.

We have the responsibility.

And we are the Obamajority. 

Together, we can abolish nuclear weapons.

Yes, we can.


2009年(平成21年)8月6日

広島市長 秋葉忠利

オバマ大統領のあのプラハでの演説を契機に、ようやく核兵器廃絶へと動き出そうとしている時に、あろうことか、唯一の被爆国である日本の官僚がその足を引っ張っているという、愕然たる事実が──。

オバマ「核廃絶」に「国是」で反対する日本官僚

米国の核政策転換を「唯一の被爆国」が阻もうとしている


大津留公彦2009/08/01


 アメリカのオバマ大統領がプラハ演説以来進めている核政策の変更に米国政府内に反対の声があるという。
 何とその理由は、日本の外務省、防衛省など安保外交政策を担当する官僚が、「米政府は核政策を転換しないように」と訴えているからだという。

 来日した米シンクタンク「憂慮する科学者同盟」(UCS)のグレゴリー・カラキー氏は、
 「米核戦略の変更が人類の歴史上で唯一核攻撃の犠牲となった国の反対で打ち砕かれるとしたらそれはまさに皮肉であり悲劇にほかなりません」と語っている。

 何と言うことだ。
 「安保外交政策を担当する官僚」とは誰か? 名前を知りたい。これは断固抗議してやめさせなければならない。

 少なくとも今までの公式の政府の見解とは違うはずだ。政府へ、そして選挙を戦う議員候補へこの問題をぶつけたい。「官僚国家日本」と言われないために・・・。

 以下、you tubeに日本語訳付きで掲載された、グレゴリー・カラキー氏の発言です。

 「米国は、外交政策の基本として、『核態勢見直し(NPR)』に入っており、重要な局面を迎えている。米国は、9月から10月に新しい核政策を決定しよ うとしているが、米政府部内、国務省、国防総省、国家安全保障会議のメンバー、特にアジア専門家の間に、オバマ氏の構想に反対の人たちがいる。その理由 は、日本政府の『懸念』。日本の外務省、防衛省など安保外交政策を担当する官僚が、『米政府は核政策を転換しないように』と訴えている。」
参照:米核政策の「チェンジ」へ、鍵を握るのは日本 you tube

 これを全く報道しないマスコミも情けないと思う。
 「9条世界会議」でも活躍された池田香代子さんがブログを始められ、早速この問題を取り上げられました。
参照:国是としての核廃絶反対?! 「池田香代子ブログ」 2009年07月30日

 このブログのなかで、ある弁護士がビデオについて、このように補足している。
 「グレゴリーさんは、オバマ大統領の科学特別顧問のジョン・ホールドレンに近い学者です。ビデオ中の核態勢見直(NPR)というのは、アメリカの核戦略 の基本的なガイドラインであり、グレゴリーさんの話ですと、アメリカ政府はNPRに法的に縛られるということです。つまり、オバマ演説もNPRが良くない と先へ進まないということになります」

 この問題は日本の進路にも世界の進路にも関わる重大問題である。選挙の重大争点としなければならないだろう。

 現在、オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さいというウェブ署名を行っています。
 年末には日本に来られる予定のオバマ大統領に8月9日の長崎原爆祈念日に集約した分を送ろうと思います。
 現在(7月31日)160人です。1000人を目指したいと思います。是非ご協力下さい。
◆署名プロジェクト「オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さい」

JANJAN

at 10:20, もーちゃん, 反戦活動

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