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日の丸・君が代強制の流れは止まらぬか

JUGEMテーマ:政治思想

旧聞に属する話になるが、去る1月28日、「国歌斉唱義務不存在確認等請求訴訟」(いわゆる「予防訴訟」)の控訴審判決が言い渡された。

結果は逆転敗訴。

以下、『クリスチャン新聞』からの引用。

「心と体がバラバラに」キリスト者も苦渋の決断陳述
−−「予防訴訟」控訴審 28日に判決


 2003年に東京都教育委員会から都下の公立学校に出された「10・23通達」(卒業式・入学式などでの国旗掲揚及び国歌斉唱に関する実施規定を記した通達)に対して04年1月、228人の教職員が都と都教委を相手取り提訴した「国歌斉唱義務不存在確認等請求訴訟」(予防訴訟)の控訴審判決が1月28日、東京高裁(東京都千代田区)で言い渡される。
 同訴訟は、「日の丸・君が代」の強制は思想・良心の自由、信教の自由、教育の自由を侵害するものであり、式典において、教職員が国旗に向かって起立し国歌を斉唱する(ピアノ伴奏する)等の義務がないことの確認、これらの義務違反を理由とする処分の事前差し止め、通達による精神的苦痛への慰謝料3万円を求めるもの。
 04年1月の第1次訴訟後、第4次まで提訴され、原告総数は400人を超えている(10年11月25日現在)。不起立やピアノ伴奏を拒否する教職員だけでなく、やむを得ず通達に従わざるを得ない教職員も加わり、原告団の層は幅広い。その思うところも様々だ。昨秋の結審当日、陳述をした3人の原告のうち、牧野理恵さん(同盟基督・めぐみ教会員)は、「肢体不自由児」の学校に勤める経験と、キリスト者としての立場から苦悩を語った。
 03年、通達が出された当時、牧野さんは都下の養護学校に勤務していた。「私にとっては、キリスト以外の『神とされているもの』を拝むことになります。信仰上の理由から、また、この通達が戦争へ向かう流れにつながっているように感じるので、納得できません」。自分の思いを綴って同僚に配ったり、校長とも1対1で話をしたが、返ってきた言葉は衝撃的だった。「悩む余地はないのです。もし、ひとりでも従わない人がいれば、学校全体の問題となる」
 牧野さんは連日迷い続けた。「私が信仰を守ろうとすることによって、大切な同僚や校長・教頭を苦しめることになる」。退職を覚悟でキリストに従うか、自分の信仰を押し殺して職務命令に従うか−。「出口の見えない暗いトンネルを歩いているような気持ちでした」と、振り返る。
 04年3月の卒業式。「主よ、お赦しください」。両隣の車いすに座っている生徒の手を握りしめながら、牧野さんは立った。「ピアノ伴奏を聞きながら、心と体がバラバラになって崩れていくような気がしました」
  式後の新学期。疲れ切って、退職を考えていたとき。予防訴訟の中にクリスチャンがいることを聞き、興味をもった。8月には、同じ信仰をもつ教職員とともに、経験を分かち合うことができた。「その中で・ヨハネ1・9の言葉を読み、仕事を続ける中で、キリストを信じる者としての葛藤を公の場に表明していこう と決意し、第3次原告団に加わりました」
 原告になったからといって葛藤が解決したわけではない、と牧野さんは言う。「でも、トンネルの先の方に光が見えて、それを目指して歩いているような気持ちになりました」
  現在は、式中「君が代」が流れている間、起立の姿勢で「主の祈り」を祈っているという。「心の中で祈ることで、自分の気持ちを何とか平静に保っています。 けれども、これは一時しのぎに過ぎません。早くこの通達がなくなって、罪の負い目を感じる必要がなくなるように、心から願っています」と語る。
 判決は1月28日午後1時15分から、東京高裁101号法廷で。



東京高裁で「予防訴訟」逆転敗訴
−−「君が代強制」通達の違憲性 門前払い


 東京都教委が03年10月に出した「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する」こと等を規定した通達の無効確認などを、都立学校の教職員ら約400人が求めていた「国歌斉唱義務不存在確認等請求訴訟(通称「予防訴訟」)で、東京高裁(都築弘裁判長=定年退職、代読)は1月28日、教員らの主張を全面的に認めた06年9月の東京地裁判決を取り消す逆転敗訴の判決を言い渡した。学校への「日の丸・君が代」強制をめぐる裁判で唯一、その不当性を認定していた原判決が覆され、原告教員・弁護団は、最高裁大法廷で司法判断を変えさせるしかないと、上告して闘う決意を新たにした。

 この日、東京高裁には原告・支援者ら250人余りが詰めかけた。開廷から数分後の午前10時20分過ぎ、「不当判決」が知らされると、裁判所前では「えーっ、どうして?」と落胆の声が漏れた。5年前全面勝訴に沸いた裁判所前は、一転して「天国から地獄だ」と嘆く重い空気に包まれた。06年の地裁判決後、「日の丸・君が代」強制への不服従を貫き処分された教員らの裁判では、軒並み敗訴の判決が言い渡されている。
 今回の東京高裁判決は●都教委通達が教育の自由を侵害して憲法26条、23条に違反し、また旧教育基本法10条1項、新教基法16条1項の 禁止する「不当な支配」に当たり、思想・良心の自由及び信教の自由を害して憲法19条、20条に違反し違法であり、国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する義務のないこと及びピアノ伴奏義務のないこと、●それらをしないことを理由とする処分の事前差し止めについて、いずれも判断せず、訴訟要件を欠くとして却下。●損害賠償請求(国家賠償)については、教育の自由、思想・良心・信教の自由を害するものではなく、「不当な支配」には当たらないとして棄却した。
  これに対し原告・弁護団は「予想しうる中で最悪の判決」と強く反発。「通達発令後、教職員に対する大量処分が行われ、生徒、教職員の自由が奪われ、厳しい管理のもとに置かれている実態を無視するもの」などと批判する声明を出した。原告にはキリスト者らも含まれ、信仰の良心をかけて通達には従えないことを法廷で証言してきた。
 判決後の報告集会で弁護団は「今の裁判所は最高裁に逆らえない。07年に最高裁小法廷で出たピアノ伴奏拒否による処分取消請求棄却の判断を大法廷で覆すしかない」と上告の方針を確認した。
  近年、東京の学校では卒業・入学式などで不服従を繰り返して減給、出勤停止、再雇用拒否など処分が重くなり、心ならずも起立したり、担任を外れ式典に列席しない業務に就くなど、教員たちは追い詰められている。そのため通達後は年に200人を超えていた処分者は数人に激減したが、職員会議では挙手による決定が禁止され、発言すると人事考課に響くなど、「物言えぬ学校」になっていると、多くの教員が閉塞感を訴えている。

キリスト者原告の話
  都立高校教諭・岡田明さん 世間の批判やタブーに触れることに裁判官がいかにおびえているかを、今さらながら痛感した。しかしそれはキリスト者を含め、この国の多くの人が歴史から教訓を学ばず、ホンネを封印し、まわりの空気に合わせる体質を続けてきたから。教会、キリスト者は危機感と地の塩としての自覚をもってほしい。
 元都立高校教諭・木村葉子さん 行政の暴挙を憲法と良識をもって裁けない司法に、日本の深い闇を感じた。東京の学校では職員会議で挙手も禁止され、命令と処分の苦しみにさらされている。大阪市教委が「君が代をピアノか吹奏楽で、児童・生徒が大きな声で斉唱するよう」通知するなど、全国への拡大が心配。教員が自由に意見も言えない学校で、子どもたちがのびのびと考え学ぶことはできません。


at 20:21, もーちゃん, 日の丸・君が代問題

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